闘い続ける 前・衆議院議員田中けいしゅう

国政リポートNo.619
2012年9月10日

 

            「政局絡みの国会閉幕」


 民主党代表選が21日の投開票に向けて本日10日に告示されました。自民党も26日に総裁選が行われます。アメリカでは大統領選が、そして中国も韓国もトップが代わります。世界がどのように変化していくのか、大変な時期を迎え外交もさらに複雑化していきます。この変化の中で日本が単独で政治、経済を維持していくことはできません。足元を見透かされることのないよう世界から認められる政治であること。そのことを考えれば単に国内の政局ばかりにとらわれて、大局的見地を見失わないようにしなければなりません。

 

●自民党の反対ばかりで審議進まず予算の執行もできず

 通常国会が閉会。今国会での法案成立率が低迷し、最も大切な予算執行の赤字国債発行法案が野党の反対で成立できず、このために地方への交付金などが凍結状態となり、国民の暮らし、日本経済に大きな影響を及ぼすことになってしまいました。
 1票の格差が違憲の疑いありと最高裁から指摘を受けながら、野党の反対で審議入りできなかった政治改革。
 原子力の安全性が問われているときに、原子力規制委員会の同意人事も国会承認に至りませんでした。再稼働に支障をきたさないよう、原子力の安全行政を立て直す上で一刻も早く規制委を発足させるべきです。
 社会保障と税の一体改革で、消費税については3党合意によって成立し、残された年金、高齢者医療など社会保障に関する問題が社会保障制度改革国民会議の設置によって議論することになっています。ところがこれも自民党野党によって中途半端な状態に置かれてしまいました。
 3党合意で決められた一体改革でしたが参議院では自民党の裏切りとしか言いようのない、理解に苦しむ総理の問責決議が出され、またその前には2閣僚に対する問責決議案の可決による審議拒否によって国会が空転してしまいました。
 政治は責任を持つことが第一。国難である今こそあらゆる困難を乗り越えて、政局よりも国力を高める政策論争を与野党一体となって積み重ね、日本の再生に取り組んでいかなければならないはず。それなのに反対ありきの国会となってしまいました。

 

●エネルギー政策は国家戦略の大きな柱

 3・11から間もなく1年半。原子力発電所事故は日本のエネルギー政策を根本から見直す切っ掛けとなり世界戦略の大きな柱となってきました。
 (1)原子力の寿命を40年で廃炉とする。(2)新たな原子力発電所は造らない。(3)再稼働するには原子力規制委員会によって安全が確認された上で行う。この3つの方針が示され、今後、太陽光、風力、小水力、地熱、バイオなど再生可能エネルギーとしてどれがふさわしいかが決まります。ただ、これらがエネルギーの主流になるにはまだ先のこと。過渡的エネルギーとして原子力の安全性を高めていく必要があるのです。

  

●原子力の信頼を損うな

 為替、税、エネルギーは経済活力の大きな要素と考えています。中でも今夏のエネルギーは省エネ対策による節電効果もあって、何とか電力不足を回避することができました。しかし、日本の基幹産業である自動車、電機など、今ではその約6割超が生産拠点を海外にシフトさせたことで電力使用量が減少している事実があります。国内の雇用にも影響が及んできます。また、本来ならCO2削減のための地球温暖化対策として火力発電所の依存度を減らすはずが、逆に火力発電所をフル稼働して電力を賄い、温暖化防止と矛盾する状況となっています。このために燃料費も年3兆円以上増え、電気料金の値上げにつながる心配もでてきています。
Jパワー(電源開発)では化石燃料を使っていてもCO2を減らし、電力料金も少なくする研究を進めています。「災い転じて福と成す」のことわざ通り、国の後押しなどによって日本のエネルギー技術が世界に誇れるようになることに期待が膨らみます。
 将来的には原子力の依存度を下げていくことが求められますが、使用済み核燃料の扱い、原子力の安全性向上、廃炉技術の確立など、原子力に対する日本の国際的信用を失わないためにも、むしろ事故を機に原子力に関する優れた技術者を育成していく必要があると考えます。