闘い続ける 前・衆議院議員田中けいしゅう

国政リポートNo.609
2012年4月23日

 

     「国益をまもる経済政策と 現実的なエネルギー対策」




●国益第1の経済政策

 日本経済と国民の生活にとって大切なのは本予算の成立は勿論ですが、赤字国債を発行するための公債特例法など、予算関連法案の早期成立が日本経済の再生には欠かせません。予算の執行が遅れれば、それだけ経済活動、国民生活に及ぼす影響は大きくなってしまいます。
 現下の厳しい経済状況において、危惧することは予算執行の遅れと合わせギリシャの金融危機が何とか収束に向かう中で、今度はスペインが同じような形になって、むしろユーロが売られて円を買う展開になってきていることです。せっかく82〜83円程度になった為替相場が、またも80円ギリギリにと、円高傾向になってきています。景気対策を最優先で考えるなら、一刻も早い予算の執行と為替の変動リスクを回避させていかなければなりません。政府は日銀とともに必要に応じた機敏な市場への対応、そして金融緩和策によって日本の経済成長率を実質2%、名目3%にもっていくようにしていかなければなりません。
 加えて、企業が海外へと生産拠点をシフトさせていかないよう、世界的にみても高いレベルにある日本の法人税の減税と経済活動を活性化させるための総合特区戦略による規制緩和・優遇税制措置など、でき得る限りの政府の後押しが必要になっています。
 アメリカは既に法人税を下げています。韓国ともFTA(自由貿易協定)が3月15日に発効となり、5年以内に95%の品目への関税が撤廃されることが決まっています。このような流れの中、少しずつですがアメリカ経済は上昇基調に転じてきています。日本もアメリカ、E Uとの輸出に対し、ただ傍観しているようでは遅れをとる一方になってしまい、日本経済に先行きの明るさは見えてきません。TPP(環太平洋経済連携協定)への交渉参加も、これから本格的に始まっていきます。日本もいつまでも鎖国状態を続けているわけにはいきません。世界の先頭に立つ強い経済を築いていくには、まずは守るべきは守り、主張すべきは曖昧にしない国益重視の取り組みが必要になってくると思っています。  

 

●雇用にも関係する現実的なエネルギー対策

 5月5日で泊原子力発電所が点検のために停止になり、原子力発電所のすべてが休眠状態となります。現段階で太陽光、風力、地熱、バイオなど再生可能エネルギーでは残念ながら原子力に代わって電力需要を賄うことはできません。代わりに火力発電所の再開に依存することになりますが、石油、石炭、天然ガスなど燃料を化石燃焼の輸入に頼る日本にとっては結果的に電力料金のコストアップにつながり、また大量のCO2排出ガスによる気候変動が災害をもたらして、地球温暖化防止にも逆行することになってしまいます。
 このまま節電や計画停電が実施されれば企業は生産計画も立てられず、海外移転を余儀なくされて産業の空洞化現象が日本経済を直撃。雇用問題にも深刻は状況をきたしてしまいます。金融、交通、情報通信など、社会生活の心臓部にまでも影響が及んでくること必至です。
 原子力発電所の再稼働は現実的対応として電力会社のためではなく、日本経済にとって今日明日のエネルギー安定供給のために不可避であり、国民にとっても日常生活の根幹に関わる問題となってきているのです。
 将来を見据えた原子力に代わる中長期的なエネルギー政策の見直しは進めていかなければなりません。再生可能エネルギーが安定供給できるまでは原子力を過渡的エネルギーと捉え、今までのように「事故は起きないもの」の考えから「事故は起こる」との前提にたち、安全に利用できる知恵と技術を結集すべきです。
 政府は緊急且つ30項目の安全対策とストレステスト(耐性検査)など、二重三重に及ぶ安全性の確認を進めています。これまで安全と判断した根拠を明確に示しながら、国民の理解が得られるまで、丁寧な説明責任を果たしていかなければなりません。