闘い続ける 前・衆議院議員田中けいしゅう

国政リポートNo.596
2011年10月24日

 

 今日も国会には東日本大震災からの復興に向け、福島県議会はじめ、双葉、川内、富岡、浪江などの団体、行政の方々が陳情に訪れ、被災地の実情を訴えています。党の幹事長室に設けられた陳情要請対応本部の責任者のひとりとして、副代表の私が被災地からの請願を政府につなぐ窓口となって、現場の気持ちで対応しています。

 

●被災地復興の臨時国会開幕

 第179臨時国会が開幕しました。最大課題は東日本大震災の復興に対する第3次補正予算と関連法案への取り組みです。  復興事業は、現場主義に徹していかなければ、何ら解決につながりません。どのような街をつくりたいのかは、岩手は岩手が、宮城は宮城が、福島のことは福島が一番よくしっています。そこには個々の歴史があり文化もあり、県民性もあります。地元の特徴を最大限に活かすには、国は復興事業に口をだすことより、有効に使える財源を如何に早く捻出していくかです。
 復興特区法案も現場主義の考えで進められれば全面的に賛成なのですが、まだ政府原案には見直しが必要であると考えています。
 今は一刻も早く被災地を復興させなければならないときです。この国難に与党も野党もありません。ねじれ現象となっている国会の状況を考えれば、もし、野党の提言に妥協点が見いだせるならそれを補正に反映すべきですし、野党もこれまでのように予算案に何でも反対ありきの姿勢で審議を遅らせるようなことがあってはなりません。
 今回の補正予算案は当初の政府原案を増額した約12兆円規模となり、償還期間について、私たちは後世にツケを残さないとの考えから10年程度を基本としていました。これに対し自民党は建設国債と同様に「鉄道や道路のインフラを1世代で負担するのは適切ではない」と、60年の考えを示しました。償還期間が長い国債では元本プラス利子で大変な返済となり、赤字国債とかわらなくなってしまいます。一方、公明党は15年程度を提示していることから、この点での話し合いが進められることになっていくと思われます。
 また、復興庁の設置法案については、いたずらに役所だけをつくればいいわけではありません。これも県や市町村が主体となる形で、国は口をださない方式で臨んでいかなければなりません。特に、今回の復興特区をつくるにあたり、現実を見ずに机上のプランだけで進められ、屋上屋を重ねながら各省庁が口を挟むような、役所の象徴的な「権限」がついてまわることがあってはマイナスです。手間暇のかからないワンストップサービスも必要で、各省庁の障壁を超えて現場の立場で問題の処理ができるようにしていくことが必要です。

 

●避けては通れない前向きな議論が必要なTPP参加

 世界の流れ、将来の日本を考えたときTPP(環太平洋経済連携協定)に今、交渉参加していかなければ大変な過ちとなり、避けて通れない問題だと思います、日本の文化、伝統を踏まえ、国益をしっかり守りながら、先ずは交渉に参加することです。その上で日本の主張が認められず、不利とわかれば途中で離脱すればいいことです。参加する前段階からオール・オア・ナッシング(すべて駄目)では話になりません。
 例えば、TPP参加で日本の農業が打撃を受けるといわれています。しかし、農業従事者の平均年齢は高齢化が進み67歳になろうとしています。平均1・8ヘクタールの耕作面積に土日だけ畑仕事をする兼業農家が95%を占めているように、日本の農業は今、先細りが心配されています。構造的な問題を抱えながらこれから先、日本の農業を本気で守ることができるのでしょうか。
 農家が喜んで仕事を続けていくために、生き延びていくために、世界に誇る日本の農業の特徴を活かしてくいくために、そして食料安保の観点からも40%の食料自給率をアップさせていくために、TPPを機に議論を重ね、抜本的な施策を本格的に考えていくべき時期ではないでしょうか。医療も、保険も、弁護士、税理士においてもおなじこと。これらの議論を疎かにして最初から反対ありきでは、今後進めようとしている総合的な国の成長戦略も描けず、後退させるだけになってしまいます。
 関税撤廃による貿易の自由化に対し、強力な国際競争力を構築し、将来を見据えて生産者のみならず、消費者の利益にかなうTPP の参加にしていかなくてはならないのです。