闘い続ける 前・衆議院議員田中けいしゅう

国政リポートNo.584
2011年5月9日

 

            憲法記念日に思う震災復興


 想像を超えた厳しさが続く東日本大震災。私は連休をかけて被災地を訪れ、この目で足で被災者の方々の生の声に接してきました。そして郷里・福島県双葉町の人たちが一時避難している埼玉の旧騎西高校を訪問し、井戸川町長との意見交換を行いました。第1次補正予算の成立を足がかりに被災者の方々の声に応え、1日も早い復帰への努力を続けています。 

 

●郷土の実状にあった復興への取り組み

 第2次世界大戦後の昭和22年5月3日、米国マッカーサー元帥によって与えられた日本国憲法が施行されました。この間、大戦をともに戦ったドイツ、イタリアはいくども憲法改正を行っていますが、日本はまったく改正されていません。しかし、その間も社会変化、世の中の価値感は大きく変わっています。これらの変化や時代の流れに十分対応しきれていないのが日本の憲法ではないでしょうか。
 日本経済にとってモノづくりの基本を変えてはいけませんが、今ではソフト開発やインターネットを通した情報通信関連が世界経済を牽引するばかりでなく、国家そのものを動かすほどの力をもつ時代に変わってきています。
 良くも悪くも一瞬のうちに個人や企業、国家情報が世界中を駆け巡る時代です。管理面での厳しさが求められる一方で、日本は守るべき独自の文化や歴史、伝統を重んじる気持ちが薄くなり、やがてはこれらが忘れ去られた国になってしまうように思えてなりません。国家としての危うさを感じてならないのです。
 震災からの復興を機に、個人の尊厳や日本人としての国家観など、社会全体としてどのように取り組むかを改めて考えさせられています。 

 

●エネルギー政策に強いリーダーシップを

 東日本大震災から2ヶ月が経とうとしています。地震で火災や津波に直接遭った地域では時間の経過とともに家屋ばかりか土地などの私有財産権を明らかにする登記簿も消滅し、個人の被災状況を確認することが困難な状況に陥っています。
 ガレキのかたづけ、仮設住宅建設、港湾、道路、水道など、災害復旧への公共的な取り組み、学校、医療、福祉施設に、また中小企業・農林水産業の事業再建への災害関連融資など4兆153億円の第1次補正予算案が成立。地域の実状に則した財政支援を行っていかなければなりません。
 一方、国のエネルギー政策でもある原発の事故については国が安心・安全を前提に、十分な対応が必要になっています。
 原子力政策は昨日今日にはじまったことではなく50年前の自民党政権下ではじまったことです。危機管理に関する不安について、かつて私は委員会で原子力安全委員会と安全・保安院がともに経済産業省の中に置かれていることについて、監督する立場と、される立場が一緒であってはおかしいと、原発行政の不備を指摘してきました。危機管理態勢についても当時の自民党政府は、残念ながら聞く耳を持たずでした。これが今回の被災を大きくしてしまったと思っています。
 民間企業の責任論を追及する前に超党派でこの事態をどのように乗り越えていくか。国家のエネルギー政策としての原子力のあり方、太陽光はじめとする代替エネルギーへの取り組みについて、早急に議論を深めていかなければなりません。
 日本のエネルギー政策の行方は今後の日本経済に大きな影響を与え、国民の暮らしにも密接に関係していきます。企業は人なり、政治も人なりです。国難を乗り切るリーダーシップが、特に政治に問われていることを憲法記念日に強く感じています。