闘い続ける 前・衆議院議員田中けいしゅう

国政リポートNo.569
2010年10月18日

 

      円高・デフレ対応の 「緊急経済対策」を提言



 チリ鉱山の落盤事故で地下に閉じ込められた33人の全員無事救出が世界中を沸かせました。これを成功させたのは54歳のリーダーによる抜群の統率力だと言います。命の尊さ、家族愛に支えられ、高い掘削技術を結集し、国を挙げての救出作戦には高い評価が寄せられています。同様に今、日本の政治にも強いリーダーによる卓越した指導性が求められているのです。

 

●スピードと雇用確保

 菅総理の所信表明と各党の代表質問を受け、予算委員会では総額5兆円を超える本格的な円高、デフレ対策の補正予算案が示されました。需給ギャップが25から30兆円あり、政府提案の緊急経済対策の補正予算案は景気回復への押し上げ効果が期待できるものとなっています。
 壊滅的な打撃を受ける中小企業は立ち直ることが困難な状況に陥っていますが、私は独自に急激な円高による輸出減によって苦境にあえぐ企業に対する政府の現状認識と危機感の欠如を指摘。「規模、スピードとともに十分な対応と雇用確保のために企業経営の見通しを確立させ、早急に地域と中小企業が仕事を確保することを第一義とした対策を講ずるべき」と、政府に提言しています。
 また、来月横浜で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議に向け、私が団長を務める県議員団で、FTA(自由貿易協定)への取り組みについて、日本の立場、対応などをどうするか、意見交換を進めています。

 

●最優先は景気対策

 今回の予算委員会で真っ先に取りあげられたのは政治とカネの問題です。この問題は大事なことですが、最優先されるべきは景気対策のはず。ところが今回の臨時国会で、野党はマスコミと一緒になって、これを政局絡みにして大々的に取りあげています。政治とカネについては、三権分立の立場から立法(国会)だけが突出すれば、かつての軍国主義になりかねず、政治の信頼を失ってしまいます。政治とカネを中心に報じるメディアには問題があると思います。

  

●理解すべきは互恵関係

 中国漁船衝突事件を巡り、中国で数万人規模の反日デモが起きました。衝突の真実を伝えるビデオについては予算委員会で議決し、これを議長が認めれば公表もありえますが、もっと早くに公表すべきでした。日中関係とアジアの安定を考えると、今となっては公表のタイミングがかなり難しいと思います。
 ノーベル化学賞で、日本の鈴木章氏と根岸英一氏が受章し、日本国民、とりわけ学者と学生には夢と希望を与えました。一方、これとは逆に投獄されながらも民主活動を続ける中国の活動家・劉暁波氏の丿ーベル平和賞受章に中国側は強い批判と報道管制を敷きました。民主主義国家では当たり前のことが、中国では通用しないことを顕著に表しています。
 衝突事件で中国側からの船長逮捕に対する謝罪と賠償について、菅総理はその要求を拒否しました。一方、レアアースの日本向け輸出を停止しながら、事実を認めようとしない中国。その中国とは問題が生じるたびに日本は弊害を恐れ、腫れ物に触るような対応を続けています。外交とはフリーハンドで対等な立場であるべきです。正しいことは正しいと主張し、国際世論をバックに国益を損なうことのないようにしていかなければ、中国との言いなり外交はいつまでも続き、問題の本質は曖昧にされたままになってしまいます。
 日本企業が中国に進出し、中国も日本企業なくして経済がなりたたないところにきています。これが真の互恵関係です。自国の国益しか考えない中国が国際国家として通用しないことを、自らが理解しなけれないときがきているのです。