闘い続ける 前・衆議院議員田中けいしゅう

国政リポートNo.563
2010年7月26日

 

           「誤解を招いた消費税発言」


● 消費税増税よりムダを削除

 菅総理のもと初の参院選で厳しい審判を受け、解散時より議席を10減らしたことは謙虚に受けとめなければなりません。原因は唐突な消費税発言です。事前説明もなく、すぐに増税するかのような言動は慎むべきでした。野党の谷垣総裁が言う10%と、総理の言う10%では影響力が違うことを自覚するべきです。国民から批判を受け200万、300万円の所得層には負担をかけない、また食料品は増税しないとか、拙速な発言を繰り返しました。本来は時間をかけ議論しようというのが消費税発言の真意だったはず。ところが国民はそのようには受けとめず2転3転した発言に「ブレ」の印象を与えてしまいました。前の衆院選で「4年間消費税は上げない。まずムダを削除し、増税の時は国民に真を問う」と約束したばかりです。
 また、はじめから負けを想定して連立構想を打ちだすなど政権政党としてあるまじき行為は、国民に疑問と不安を抱かせることになりました。これも絶対にあってはならないことです。 

 

●災害は自然界からの戒め

 ゲリラ豪雨が各地で被害をもたらしました。心よりお見舞いを申し上げます。梅雨が明けたら、今度は猛暑続きで熱中症が多発しています。豪雨、猛暑の原因は地球温暖化によるもので、災害、環境汚染が深刻になっています。
 日本は国土の7割が山林です。ここの手入れに政治や行政は長期的な取り組みを怠ってきてはいないでしょうか。
 植林した苗木は親、子、孫と3代かけて木材として製品になります。その間、絶えず枝下ろしなどの手入れが必要です。その結果、山林の保水能力が保たれ災害を防ぐことができるのです。ところが今は手入れを怠り、落ち葉も堆積して雨水は表面を流れ、記録的な豪雨によって被害が拡大。林業への基本がないがしろにされてしまっているのです。また川上にダムを造らなくても保水がしっかりしていれば緑が自然のダムとなって災害を防ぎます。そして治山治水事業は新たな雇用を生みだすことにもなるのです。
 スギ花粉症で苦しい思いをしている人を多く見受けます。しかし、昔は杉鉄砲をつくって遊んでいたくらいです。自然とは恐ろしいもの。自然を放置することで生じる様々な現象は、我々人間に対する自然界の戒めであると、強く感じています。

 

●政官業、一体の取り組みを

 「元気な日本を復活させる」、参院選での公約です。約束実現のために景気対策の一環として新たな成長戦略を打ちだしました。これまでは政官業が一体となることは癒着と捉えられ、悪いイメージが持たれていました。ところが今は政治の主動的役割のもと、国が産業を育成し民間の富を増大させようとの考えがあります。韓国、中国、フランス、イギリスなどは既に企業の経済活動を国が強力に支援する体制を強めています。
 昨年暮れ、韓国は中東のアブダビで日、米、仏を破り原子力発電プロジェクトを受注しました。海外への対応が遅れる日本も新幹線、上下水道、原子力、医療、電気通信などインフラの海外輸出に力を注いでいく必要があります。政治が国のトップセールスの役割を担うことが欠かせなくなっているのです。
 90年には1位だった日本の国際競争力ランキングは昨年の09年には17位に。国民一人あたりのGDPランキングも一昨年の08年には23位と後退。これは国の政策に誤りがあったからです。
 竹中元経済財政・金融担当相の肝いりで金融庁顧問に起用された木村剛氏(銀行法違反容疑で逮捕)は小泉政権のもとで金融行政に深く関与し、グローバルスタンダードのもと市場原理主義を推し進めてきました。この結果、外国資本によるマネーゲームが横行し多くの問題が発生。このときから日本経済がおかしくなってしまったのです。
 私は「モノづくりを忘れ、強いものだけが生き残る市場原理主義は日本経済をダメにする」と、以前から予算委員会などで小泉・竹中路線の経済政策の誤りを追及してきました。しかし残念ながら日本経済は厳しさを増し、回復を見ることなく今日に至っています。
 これからは成長戦略のもと、モノづくりを基本に優れた技術で日本経済を立て直し、そして成長させていきます。