闘い続ける 前・衆議院議員田中けいしゅう

国政リポートNo.558
2010年5月19日

 

             〈国家公務員法改正案の
         衆院内閣委員会における審議について〉



 国家公務員法改正案の採決が行われた衆院内閣委員会で「強行採決だ」と委員長の私を非難し、解任決議案が突き付けられました。そして、ご存知の通り女性委員の転倒場面が繰り返しテレビで報道されました。委員会としての手順はしっかり踏んでの採決でありながら持ち時間を無視し続け、反対のための引き延ばし作戦を仕掛けた野党委員のルール破りは殆ど報道されません。「強行採決」「委員長解任決議案」提出は、まったくの筋違いです。


 再三の要請を無視し続けた野党委員に
「ルールを守りなさい」と重ねて注意!



●十分な審議時間と丁寧な質疑応答

 国家公務員法改正案は4月6日の衆院本会議での趣旨説明・質疑を経て、私が委員長を務める内閣委員会へまわされ、翌7日には審議入りとなりました。
 内閣委員会では、質疑回数10回(うち飯尾政策研究大学院大学教授等の参考人質疑1回、連合審査会1回、公聴会1回)を行い、4月7日から5月12日までの間、この法案についての審議は45時間49分に及びました。所管の仙谷大臣、平野官房長官、原口総務大臣、更には坂参考人(日本郵政株副社長)などの出席を求め丁寧な審議を進めつつ、委員からの資料請求に対しては請求に基づき作成作業に応じるとともに、緊急の資料要求を受ければ徹夜でも作業を進め、丁寧な対応をとってきました。
 ひとつの法案審議で、これだけの時間を割いたのは異例のことであり、野党側の意見を十分に聞いてきましたが、これ以上の質疑を行ったとしても野党の賛成を得られる見通しが立たないことから、5月12日の委員会は採決を前提とした質疑となりました。 

 

●質問時間を大幅に超過 再三の注意にも応じず

 最後の質問に立った小泉進次郎委員の持ち時間が40分だったのに、これを12分間も超過。「持ち時間が過ぎておりますのでご協力ください」と質問を終えるよう10回にわたり要請しました。しかし小泉委員は質問を止めるばかりか、演説調になり更に続けたため、やむを得ず審議を終了し採決を行いました。この状況を強行採決と言うのでしょうか。むしろ、自民党は強行採決に持ち込もうとプラカードを用意し、マスコミを通じて注目を集めるためのパフォーマンス態勢をしくなど、極めて許しがたい行動をとっているのです。
 委員会審議は与野党が互いに時間を守ることが最低且つ大切なルール。自分の主張だけを通せばいいなどとの考えがまかり通っては、我が国の議会制民主主義が大きく揺らぐことになってしまいます。

 

●委員会採決が強行だと印象づける偏った報道

 委員会における10回の質疑に、野党側は理事の出席はあったものの、質疑中の委員の出席は殆どなく、空席の多い委員会が常でした。それなのに5月12日だけ採決を見通し、他の委員へ応援要請までして委員会に臨むことは、本来の議会のあり方を歪めるものではないでしょうか?
 私は、自らの責任と信念により委員会運営を行っており、国家公務員法改正案の目的として天下りや裏下りのように、今日まで人事が各省庁別に行われていたものを改め、これを一括して内閣が管理するシステムをつくることや、国の出先機関の見直しを行い、総人件費2割削減を目指すことは世相の流れであり、民意に沿うものと考えています。
 更に、委員会審議を通じて官民格差をなくし、特殊法人や独立行政法人などについて本当に必要なのか精査・判断する第三者委員会の設置検討や、国家公務員の労働基本権の問題などへの対応もしっかりと踏まえ、公務員は国民全体の奉仕者であるという自覚を高めなければならないと、痛切に感じているところです。それなのに、マスコミは法案採決のドタバタ部分だけを切り取り、何度も興味本位に報道することによって採決が強行に行われたかのような印象を国民に与え、自民党委員の主張を後押しする形になっています。
 真実をありのままに伝えるのが報道の本質であり、本来の役目であるはず。特定の委員だけにスポットを当て、真面目に審議に参加している委員をとりあげない報道のあり方が正しいのか、甚だ疑問です。委員会採決と私への解任決議案提出に際し報道とは何か、改めて不信感を抱いたことも付け加えておきます。