闘い続ける 前・衆議院議員田中けいしゅう

国政リポートNo.535
2009年6月29日

 

         「国民の権利(選挙)を奪い続ける麻生総理
            一刻も早く国民の信を問え」


 自民党の迷走が宮崎県知事の驚くような発言を誘い、県知事が示す総裁候補の要望を飲むとか飲めないとか。とにかく政権政党としての意地もプライドもかなぐり捨て、何としても政権の座に留まりたい自民党。今回の騒動は郵政解散のときの小泉劇場再来の恐れさえ感じます。面白おかしく取り上げるマスコミ報道は日本の政治を悪くしています。国民には、興味本位の報道に惑わされることなく冷静な見極めを望みます。

 

● 実態と違う「景気底入れ宣言」

 企業の株主総会が開かれています。景気の悪化を受け、軒並み赤字決算となる中で、政府は実態経済が悪化から回復へ向かうと、「景気の底入れ宣言」を行いました。確かに、数字上では最悪期を脱し、一部の企業には薄日が差してきたようにも思えますが、所得の減少、消費動向の鈍さ、国民の苦しい生活を考えれば、これ以上、景気が悪くならないという保証はどこにも見当たりません。楽観的な見通しは非常に危険です。現場では企業倒産、失業、ボーナスカット、減給が続いています。そして中小零細企業、商店でも仕事が通常の3割から4割しか確保できない状態が未だに続いているのです。
 景気の底入れ宣言は麻生総理、政府、官僚が一体となって、「今までに例を見ない大型予算と補正を組んでいるのだから悪くはなる筈がない」と、景気が好転して欲しいとの強い期待感を示しているだけのこと。選挙を目前に、意図的に景気回復を強調したい政府、自民党の思惑を感じます。家庭の暮らし向き、周りの商店街を見る限り、底を打ったなどとは決して言える状況にないように思うのです。
 補正予算は緊急性があるものだけに執られる措置です。今回の15兆円の補正は役人から言われるままに不要不急のバラマキ的要素が強く、根本から景気を刺激するための補正になっているとは思えません。
 補正予算の編成が、自民党を利する選挙対策であったり、消費税アップの布石であってはならないと、強く忠告しておきます。
 

 

●景気回復に緊縮政策は禁物

 日本経済は景気と物価が同時に落ち込むデフレ状態になってきています。デフレの悪循環が本格化しないうちに景気回復の足がかりをつかんでおかなければなりません。そのためには失業対策を最優先に新事業の育成と年金、医療制度の確立、介護現場の十分な支援が必要なのです。
 地域の座談会などで市民の生の声を聞くと、「年金が今後どうなるのか、介護保険や後期高齢者医療制度の負担増は」など、日々の生活や老後の不安に対する切実な声が高まって「必要最小限のもの以外におカネは使えない」と、切り詰めた生活の実態が伝わってきます。人口の25%が60歳以上です。この人たちが消費にカネを回さないと景気も良くならないし、老後の不安も解消されません。
 4月からの母子加算が全廃されてしまいました。厚生労働省の廃止の根拠がズサンであったこと、当時の検討委員会では廃止の意見がだされていなかったのに、小泉改革によって社会保障費削減ありきで廃止が進められてきたことがわかりました。元に戻す復活法案を民主党と他の野党とによって提出され、参議院では可決をみました。しかし衆議院では自民党の反対で審議の目処すらたっていません。血も涙もない政治を許していては国民の生活は駄目になってしまいます。また、デフレ経済が心配される今、母子加算廃止のような社会保障費のカットなど、緊縮政策は絶対にやってはいけないのです。
 鳩山代表は一貫して「命を大事にする政治」を訴えています。これからの日本は社会的弱者に視点をおいた政治を行なっていかなければならないのです。
 また、来年の新卒採用は史上最悪の氷河期と言われて、不安の連鎖がさらに不安を増大させています。不安から安心の社会へ、それが景気対策には必要です。そのためにもハコモノ中心の予算編成から生活不安、雇用不安を払しょくする政策に重点を移していくことです。世界的な経済危機の中、景気回復を果たすには中長期的な視野での財源の組替え、思い切った政策の転換が必要になってきているのです。

 

●国民の権利を奪う選挙先送り

  「かんぽの宿」で日本郵政の不透明な不動産売却問題が明らかになりました。国民の財産2400億円が常識外の僅か109億円でたたき売られようとしたのです。疑問を呈した鳩山総務大臣は更迭したのに、郵政の西川社長には辞任を求めることすらできない麻生総理。予算委員会で総理は郵政民営化に反対の立場だったことを露呈したように、政策に責任が持てず、支離滅裂の軽い言動が日本の政治を悪くしていると思います。
 「政局より政策」と言って選挙を先送りし、「補正予算」が大事と言ってまた先送り。そして重要法案が残っているからと、解散を決断できずにいる総理。官僚政治をこのまま続けて良いのかを問う選挙は、国民の権利です。総理は国の未来より保身に走り、国民の権利を奪い続けているのです。